妄想代理人 #10 マロミまどろみ

マロミのアニメ製作を通じて話が進む。
最初のほうを見たとき、「あ、やっぱりそう来るんだ」
と、思ったんだけど、場面が引いて製作現場に場面転換したときから、
「あれ?なんか違う」と思ってきた。
う〜んと、そうだな、この話単体だととても面白い。
制作進行してる人に、なんか恨みでも、あんの?
といわんばかりの扱い。
いや、もうすげぇよ。
それとも、昔、制作進行やってたとか・・・
しょっぱなから、監督逃げてる所が、さすが!
会話とか、もう凄すぎ。
シナリオライターが入院したときの、ぼやき。
演出「どうせ、シナリオって、コンテで変わるからね」
作画監督「頭がおかしくなってないんなら、大丈夫じゃない」
美術監督「指さえ動けば、なんとかなるでしょう」
指がまったく動かないと言われた後、
撮影監督が、入ってきてぼそり「ふっ、にげたんじゃない?」
現場、固まる固まる。


ライター、プロデューサー、演出と、次々と少年バットの餌食になっていく・・・
しかし、こんなこと言っていいのか?今敏監督!といいたいのが、これ。
色彩設計をやっている人の紹介で、
「アニメ業界は女性が少ないから、
ちょ〜とかわいければ、すぐにアイドルになれちゃうよ〜」
喧嘩売ってますか?


そして、作画監督も襲われる。
現場の机に、花が並んでますよ。
そして、美術監督が精根こめてつくった背景を、四つ折りにする制作進行の人。
それをみて、泣き崩れる美術監督
制作進行の人、あんたすげぇ。


さらに、美術監督色彩設計と、次々と餌食に。


あまりの所業に、製作デスクから、首を宣告される制作進行の人。


さらに、撮影監督がやられ、製作デスクの背後に少年バット・・・
じゃなくて、制作進行の人!
今までの殺人は、全て制作進行の人の仕業と判ったとたん、
少年バットに殺される制作進行の人。
そして、制作進行の人が倒れた所に駆け寄る、TV局の人。
「無事か?」
「はい、大丈夫です」
そういいながら、制作進行の人が運んでいた「マロミまどろみ第1話」の
カセットテープを死んでいる制作進行の人の手から持っていく・・・
放送が流れ、マロミが言う
「休みなよ、休みなよ、休みなよ、休みなよ、休みなよ・・・ブチ(TVモニター消)」


今回の話は、WOWOW(有料)だからこそできた話だね。
他の無料BSや、地上波じゃとてもとても・・・
作ってる人、大丈夫?


さて、これは妄想代理人というアニメである。
今まで放送してきたやつで、気になるのが、以下の話。


#5 聖戦士
#8 明るい家族計画
#9 ETC
#10 マロミまどろみ


これを並べてみるとこうなる。
#5 聖戦士 = ゲーム
#8 明るい家族計画 = ネット
#9 ETC TVドラマ
#10 マロミまどろみ = アニメ


各メディアが出揃ってきたことで、見えてきたことがある。
考えなくてはならないのが、「妄想代理人」という題名に込められた意味。
妄想は、各種メディアといえるだろう。
じゃ、いったい誰の代理人
普通は、視聴者というところで落ち着きそうなところだけど。


これは、ライブアニメ(毎週観る)ならではの醍醐味だね。
今、そこにいる僕」と同じで、「今」観てるものだけが得られる至福といえよう。
妄想、妄想っと。